指輪のサイズ直しについて詳しく知りたい!
多くの女性が結婚指輪や婚約指輪を、10年以内に1度はサイズ直しをするといいます。
サイズが合わないと、身につけるのもためらいますよね。
サイズ直しすることで、タンスの肥やしを防ぐ効果もあります。
年数とともに指のサイズが変わり、ジュエリーボックスにしまっている人は、サイズ直しを視野にいれてはどうでしょうか。
今回は普段、指輪をつけない人に向けて、指輪のサイズ直しの工程について説明します。
指輪のサイズ直しってどうやるの?
指輪のサイズ直しは、大きくするパターンと小さくするパターンの2種類があります。
指輪を切断し素材を足して大きくする
プラチナやゴールドなどの素材は、指輪を切断し素材を足してサイズを大きくしていきます。
地金のみの指輪はこの方法が用いられますが、接合場所も目視では分かりません。
加工する際の代金のほかに地金代がかかるため、サイズを小さくするケースよりも費用は高い傾向があります。
金属をたたいてのばして大きくする
チタンやジルコンなどの素材は、指輪の全体、もしくは部分的にたたきながら指輪を大きくしていきます。
プラチナやゴールドも用いられますが、彫刻やデザインがつぶれたりするデメリットがあります。
0.5〜1号程度は可能ですが、全体的に薄くなるため、強度が弱くなることを視野にいれてください。
指輪の内側を削って大きくする
指輪の内側を削りサイズを大きくする方法です。
厚みのある指輪が対象のため、手持ちの指輪が該当するか確認するといいでしょう。
内側の刻印は消えるため、この方法を用いる場合は、再度、刻印がいれられるか打ち合わせしてください。
指輪を小さくする方法
サイズをちぢめるだけですので、地金代はかかりません。
指輪を切断して小さくする
ゴールドやプラチナに用いられる手法で、指輪の一部を切断し、円周を短くしてからつなぎ合わせます。
外側と内側の刻印やデザインがなくなるデメリットがありますので、どこを切断するのか確認するといいでしょう。
指輪の内側の内径を小さくする
切断や溶接ができない指輪は、内側にパーツを組み込み小さくする方法もあります。
レアメタル素材や複合素材の指輪に用いられます。
指輪の内側に厚みが出ることから、仕上がりの感触が変わるデメリットも。
全体を圧縮して小さくする
指輪全体を圧縮してちぢめる方法です。
切断、溶接ができない場合、内側の彫刻を残したい場合に用いられます。
指輪の外側にデザインがない場合に限られるため、結婚指輪などが向いています。
大幅なサイズ変更はできませんので、注意してください。
どの方法も2〜3週間ほど時間はかかり、連休前や年末年始などは、さらに時間がかかる傾向があります。
指輪のサイズ直しはどこまでできる?
ゴールド、プラチナといった地金だけの場合は、何号でもサイズ変更ができます。ですが、やみくもにサイズ変更するのはお勧めしません。
指輪のサイズは内側の円周で決まっていますが、一般的には±5まで。どこまでサイズ変更できるかは、ジュエリーショップによって、異なるため不安な場合は確認するといいでしょう。
指輪のサイズ直しができないパターンは?
指輪のサイズ直しは、デザインや素材によってはできない場合があります。
(サイズ直しができないデザイン)
・石が入っている指輪
・硬度が低い宝石がついている
・小さな宝石がたくさん入っている指輪(パヴェリング)
・フルエタニティリング(ハーフエタニティリングは可)
・プラチナとゴールドのコンビリング
プラチナとゴールドのコンビリングは、溶ける時間が異なるため、一緒に接合できません。
ほかの手法でサイズ直しできる場合もありますが、費用が割高になるデメリットがあります。
サイズ直しは素材にも注意。あらかじめ自分のジュエリーが、どのような素材なのかチェックするといいですよ。
サイズ直しができる素材 | サイズ直しが難しい素材 | サイズ直しができない素材 |
プラチナ950 プラチナ900 プラチナ850 K22 K18 K14 K10 シルバー950 シルバー925 | プラチナ1000 クレイシルバー 真鍮 銅 ステンレス ピンクゴールド | チタン アルミ タンタル スズ合金 ニッケル合金 ガラス 樹脂 |
ピンクゴールドといった素材は、サイズ直しの際に、割れてしまったり、変色したりするためサイズ直しが難しい素材です。
最後に
指輪のサイズ直しは、大きくする場合と小さくする場合の2種類があります。
地金だけの場合は、サイズ直しはできますが、工程方法によっては、内側の刻印がつぶれるリスクもあります。
サイズ直しは素材だけではなく、指輪のデザインによってできないものもあります。
指輪の全周に石がついているデザインは、サイズ直しができないため注意してください。
無理にサイズ直しをすると変色や宝石が割れるなどのデメリットがあります。
サイズ直しができない場合は、指輪をネックレスにリフォームするなどほかの方法で楽しむこともできます。ジュエリーボックスに閉まったままにしないで、この機会にサイズ直しを検討してみましょう。