パールを選べば大丈夫?フォーマルシーンに適切なジュエリーマナー
フォーマルシーンでは「とりあえずパールを身につけておけば安心」だと思っていませんか。
どのシーンでも重宝されるパールですが、身につけ方にも一定のルールがあります。
パールは産地や母貝の違いによって名称が異なり、さらに形、色、サイズ、強度などの違いに応じて、その場にふさわしいジュエリーを選ぶことが大切です。
今回は、フォーマルシーンに適切な、パールジュエリーのマナーについて解説します。
フォーマルシーンでパールが重要な理由
パールは、どんなデザインの服装にもあうため、さまざまなシーンで重宝するアイテムです。
とくに結婚式、葬儀といったフォーマルシーンでは、パールのジュエリーを身につけることが女性のマナーとされています。
パールには一粒ずつ意味が込められており、結婚式では「喜びの涙」、葬儀においては「お悔やみの涙」として、お祝いや悲しみの気持ちを表してくれるアイテムなのです。
フォーマルシーンで活用できるパールとは
パールは、採取される産地に応じて品質や特徴が異なります。
代表的なパールをまとめてみましたので参考にしてください。
名称 | アコヤパール | 淡水パール | 黒蝶パール | 白蝶パール |
採取地 | 日本、ベトナム、中国など | 中国、日本、アメリカなど | タヒチ | オーストラリア インドネシアなど |
母貝 | アコヤ貝 | イケチョウ貝 ヒレイケチョウ貝 | 黒蝶貝 | 白蝶貝 |
大きさ | 3mm~9mm | 2mm~10mm以上 | 7mm~18mm以上 | 8mm~15mm以上 |
色 | ホワイト、ピンク、ブルー、グレー、クリーム、 ゴールドなど | ホワイト、オレンジ、 ピンク、パープルなど | ブラック、グリーン グレー、レッドなど | ホワイト、シルバー ゴールド、イエロー |
形 | 丸型、いびつな形 しずく型 | 丸型、いびつな形 四角、しずく型 | 丸型、いびつな形 しすく型 | 丸型、いびつな形、 しずく型、半円 |
強度 | 汗に強いが水に弱い | 汗や水に強い | 汗に弱い | 汗に弱い |
価格 | 安価~高価なものまで | 安価 | 安価~高価なものまで | 安価~高価なものまで |
特徴 | 冠婚葬祭向き | イベント向き | パーティー向き | パーティー向き |
他にも形がいびつでケシの実に似ている「ケシパール」や、マベ貝から生まれる「マベパール」などがあります。
マナーを重んじるフォーマルシーンでは、日本人の肌によくなじむアコヤパールがおすすめ。大きさが7~8mmのネックレスと、ピアスのセットを持っておくと、どのシーンにおいても役に立つでしょう。
シーン別で適切なジュエリーの選び方
ここでは結婚式、入学式、葬儀といったフォーマルシーンに適切なパールを紹介します。
結婚式のジュエリーマナー
正礼服の着用を求められる結婚式。ジュエリーは、アコヤパールや白蝶パールがおすすめです。カラーはホワイトやピンクを選び、ロングネックレスや2連タイプを取り入れて華やかさを演出しましょう。
大きさは7~9mm程度で、長さは40cm程度の短いネックレスを身につけるのが一般的とされています。
結婚式はホワイトのパールジュエリーをチョイスしてもマナー違反にはなりません。
入学式、卒業式のジュエリーマナー
準礼服の着用を求められる入学式や卒業式。子供の入園式や入学式が増えてくる20~30代は、高価な質の良いパールネックレスを身につけると、年齢に合わず浮いてしまう危険性があります。
このためジュエリーは淡水パールや黒蝶パールがおすすめです。
大きさは8mm程度で、カラーはホワイトやピンク、ブラックが似合います。
ネックレスは2連、3連タイプやステーションデザインのものを選ぶと、あなたの魅力が際立つでしょう。
葬儀のジュエリーマナー
正喪服と呼ばれる喪服着用が求められる葬儀。葬儀は故人や遺族に対して、弔意や別れを惜しむ場です。
以前はデザイン性のない1連タイプのホワイトカラーを身につけるのがマナーでした。
男性が黒色のネクタイを着用することもあり、現在はグレーやブラックといったダークカラーが主流になっています。
このためネックレスやピアスはアコヤパールや黒蝶パールがおすすめ。大きさは8~9mm程度、ネックレスの長さは40cmを目安にして、遺族に敬意を表しましょう。
2連や長いタイプは、不幸が重なったり、悲しみが長引いたりといった意味があるため、葬儀にふさわしくありません。
まとめ
フォーマルシーンでのパールジュエリーは、7~8mm程度のネックレスとピアスのセットを持っておくと重宝しますが、さらに年齢やシーン別でうまく使い分けるとパールの魅力も際立ちます。
アコヤパールや白蝶パールは、結婚式、式典、パーティーといった華やかなシーンに向いています。
淡水パールは比較的安価のため、入学式、卒業式、同窓会といった、かしこまらないフォーマルシーンに最適です。黒蝶パールは色合いが深く光沢感もあるため、発表会や食事会などにも適しています。
葬儀や法要には、アコヤパールか黒蝶パールを選び、グレーやブラックといったダークカラーをチョイスすると良いでしょう。